子供に「器が小さい」と言う毒親 (2)

私は今でも、その言葉を目にしたり、耳にすると、自分でもなぜなのかわからないくらい怒りが湧いてきてどうにも収まらなくなります。 ...

私は『毒親』という言葉を知り、自分の過去のトラウマをうまく整理するようになりました。そしてわかったのです。なぜそんなに「器が小さい」という言葉に過剰反応してしまうのか。子供の頃「器が小さい」と言われたときに感じた感情は、私の中にまだ消化されないまま残っていて、大人になった今でも、その言葉を聞くと、その感情がフラッシュバックしてしまうからでした。

それを言われると私は、母から「お前はダメな人間だ」と言われているようで怖くなっていました。「お母さんに嫌われちゃったのかな・・」と不安になっていました。そして、「お母さんは、私にダメ出しする癖に、なんで私がそれを言うと、器が小さいって言われるの？」とひどく怒っていたのだと思います。

それまでずっと避けてきた負の感情と向き合って、私はやっと母の本当の姿に気づきました。

「器が小さい」という言葉の裏に隠されているのは、もっと私に寛容になりなさいよ、優しくしなさいよ、という自分本位な気持ち。それなら、私と仲良くできるような言い方をすればいいのに、なぜだか上から目線。「私に寛容でないあなたは間違ってる」と決めつけ、私を攻撃しなじる言葉。

親子喧嘩をしたときに、子供に「お前は器が小さい！」と言う親がどこにいるだろうか？！と思います。とんでもない親を持ったものだと、自分の運命を呪いたくなります。