【認知症?父の要介護認定2】申請の取り下げやケアマネの変更など

【認知症?父の要介護認定2】申請の取り下げやケアマネの変更など

要介護認定は急いでしない方がいい?申請を一度は取り下げました。

これは、<認知症?父の要介護認定1申請からデイサービス開始まで> からの続きです。
実は、母は一度、要介護認定の申請をして取り下げています。それはこんな事情でした。 ...

「息子さん、引き取れませんか?」と言われて青くなった夫

最初に要介護認定の申請をしたのは、父がせん妄を起こし、精神病院に入院した直後。そういう事態が発生し、母が真っ先に行ったのは、市の福祉課でした。母の相談事は「夫が幻覚を見て、暴れて、警察に取り押さえられて精神病院に入ったのだけれど、もう一緒には暮らせません。どこかそんな人を、優先的に受け入れてくれる施設とかないですか」ということでした。

福祉課の人は答えました。「ありません。そういう方、たくさんいらっしゃるので・・。どこも一杯なので・・」。そういう人がたくさんいる?? 高齢化社会の深い深い闇を見た気がしました...。このとき、夫が付き添っていたのだけれど、間髪を入れず言われたそうです。「息子さん、引き取れませんか?」。無理です。そう言って、夫はその後、だんまりを決め込み、2度と市の人とは会わないと決めたそうです。

そして言われたこと。「要介護認定を受けてください。結果が出るまでに1ヵ月かかります。早くしないと全額負担になります」と。その場はそのまま帰ってきたのだけれど、市の方が後日母に電話などくれ、要介護認定を勧められ、母が申請を行いました。

介護保険とはどういうもので、介護保険サービスとはどんなもので、ということがわかっている今聞けば、市の福祉課の方の対応はしごくごもっとも。しかし当時は、とてもとてもそうは思えませんでした。突然父が緊急入院とかなって、しかも、とても今後同居はできないだろう、みたいな状態で、完全にパニック。「施設はどこもいっぱいだよ。家で看てね」と言われているとしか思えませんでした。まるで福祉課の人が「敵」のように感じてしまいました・・ごめんなさい。今振り返れば、普通にちゃんと説明してくれているし、落ち着いた後に接してみれば、親身になってくれるいい方たちでした。

要介護認定の申請を取り下げる

入院時に病院からもらった書類には、「入院予定11カ月」との記載がありました。

長期入院は必至だなと思ったし、施設がどこもいっぱいで引き取ってもらえないなら、このまま精神病院に入っておいてもらうしかない、と思いました。そのためには、今は要介護認定の申請をしない方がいいんじゃないか。それをすることで、あたかも家に引き取って看るのが当たり前の流れに乗せられちゃまずい、と思いました。「入院が長期になりそうなので、とりあえず申請を取り下げさせてください」と言って、書類1枚書いて、取り下げました。

要介護認定の申請はいつするべきなのか?

父の容態の把握やら、病院とのやり取りやらに追われる日々が過ぎ、少しずつ「施設に入れるにしても要介護認定が必要なのか・・」などということがわかってきました。だから、あのとき申請を取り下げず、とりあえず要介護認定を受けるだけ受けておいても、そう問題はなかったものと思われます。長期入院が必要なら入院させておけばよかったんだし、家で看るのか、施設に入れるのかは別途家族が自由に検討していいことでした。

しかし・・父のケースで言うなら、入院直後の、精神病院の閉鎖病棟、しかも「隔離室」に収容されていたあの状態で、要介護認定の調査を受けていたら、結果はどうなっていたのだろう?と思います。「ほかの利用者の迷惑になる」といった理由からデイサービスが受けられなかったり、受けられるとしても、精神科医の受診や健康診断書が必ず必要ということになっていた可能性大だな、と思います。

今回私たちは、父の容体が落ち着いた入院3ヵ月目後半に要介護認定の申請を改めて行いました。結果的には、それでよかったと思います。しかし、要介護認定の結果が出るまでには1ヵ月がかかり、結果が出る前に父が退院してきて、入浴介助など介護保険サービスを利用すれば全額負担になります。この「1ヵ月」については、しつこいくらいに毎回、行政の方から説明されました。そして「だから、早めに手続きを」とかなり強く勧められたりもしました。

私たちは病院に、退院後の生活に要介護認定が必要。結果が出るまで1ヵ月かかる。結果が出るまで置いておいてくれ、そうでないと困ると強く言い、事なきを得ましたが、「介護保険サービスが必要な状態なのに、判定結果が出ないから利用できない」という状態は、起こりがちなことなのだろうなと思います。

違う地域の病院に入院中の要介護認定

父は別の地域の病院に入院していました。すんなりと、要介護認定してもらえるのだろうかと最初はかなり心配しました。両親の住むA市の職員の方が、往復1時間以上かけてB市のその病院に出向き父と面談するのだろうか?などと想像すると、嫌がられるかも、とか、「退院してからにしてくれ」なんて言われたら最悪だな、とか。しかしそんな心配は無用でした。病院のあるB市の調査員が父と面談をし、その点についてこちらが特に意識しなくても、要介護認定は滞りなく下りました。

入院中の要介護認定は正解でした

父が面談を受けたその時点では、母はまだ「お父さんと一緒に生活するのはもう無理」と言っており、父を施設に入れたがっていました。施設に入れるには、要介護認定が必要。しかし、退院して家にいったん帰ってきてしまってから要介護認定を受けさせ、「この施設に行ってね」と言わなくちゃいけないなんてハードルが高過ぎです。何がなんでも、入院中に要介護認定を受け、病院から施設へ直接父に移動してもらうしかない、と思っていました。

結果的には、お金がなく母には施設を諦めてもらったのだけれど、それでも入院中に、要介護認定を受けさせることができたのは、かなりよかったことでした。父はデイサービスをかなり気に入っていて、生き甲斐のようになっています。家に退院してきてからそれを受けさせようとしていたら、「何でそんなことしなくちゃいけないんだ」と父は必ずや嫌がったでしょう。しかし入院中だったので、父は、何の面談なんだかわかっていなかった?? 入院していたところも精神科なので、検査の一環だと思ったかも、です。父を怒らせることなく、すんなり介護生活に入ることができました。

介護保険と病院の密な連携

実際申請してみれば、「要介護認定? そんな遠いところに入院してるのに? 退院してからにして!」なーんてイジワルなことは決して言われず、むしろ逆でした。介護保険関係の方々はとても親切だった、という印象が強くあります。どうやら、要介護認定に係る方が病院側に「要介護認定が出るまで入院させておくように」とストップをかけてくれたようで、それまで「早く出てって」と言われてるも同然の態度を取っていた病院側が突然「まだ退院しないでください。入院していてください」と言い出したり、「退院のときには家まで送りましょう」などと手のひらを返したように母に親切になったりしました。

そのとき病院から言われたこと。それは「ひざが悪くひとりで入浴できていない状態なので、退院後はデイサービスを使って入浴介助を受けてください」。これを言われたのは、母のところに正式な「要介護認定結果」の通知がくる1週間も前のことです。入浴できないこと以外はほぼ自立状態だとすると、ネットなどにある情報を総合し勝手に想像してみるに「要介護1?」と思いました。結果はそのとおりでした。

通常、家で要介護認定を受けるときには、こういうことにはならいのだろうけれど、介護保険と病院は、かなり密に連携していて情報共有もなされており、退院にストップがかかったことで、結果が郵送されてくる1週間ほど前に、大体結果がわかっていた感があります。

要介護認定は、思ってたよりちゃんとしてた!

ひざが悪くひとりでの入浴が無理な状態の父。要介護認定が下りる前に、入浴介助などの介護保険サービスを利用すると全額負担になります。退院したものの家では入浴できない。入浴介助を受ければ全額負担となる・・そういう事態を避けるために、行政が病院に退院ストップをかけてくれたのだと思います。介護保険サービスを始めて利用してみて、思っていたよりずっとちゃんとしてる、という印象でした。利用者のことを第一に、公平中立に運用されていると思いました。

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