【認知症父の入院11】レミニールをやめた父。その後の様子。 (2)

【認知症父の入院11】レミニールをやめた父。その後の様子。 (2)

レミニールをやめた直後、父に興味深い変化が起きました。 ...

とにかくよく寝る

とにかくよく寝ていたそうです。1日寝て、1日起きてる。みたいな感じでした。1日中寝ているので、翌日が眠れず、「寝れない寝れない」と言っていて、これまた母は夜間せん妄が起こるのではないか、と不安になったようです。

高齢者の中には、1日寝て1日起きてる、1日が48時間サイクルであるかのように生きる人がいる、という話を以前聞いたことがあり、お父さんもそうなのかな、と一番に思いました。それならそれでいいのでは? 父は85歳。もう十分高齢だし。

また、退院して約1ヵ月。疲れが出る頃でもあるなと思いました。父は、精神病院の閉鎖病棟に4ヵ月いました。いわば外界とは遮断された環境です。退院直後から、週2回のデイサービスも始まりました。1日寝て1日起きているような生活が常習化するのかどうかは、3ヵ月くらい経って、退院後の今の生活に慣れてからじゃないとわからない。少し気長に見てあげた方がよさそうだなと思いました。(意外と早く落ち着き、今は入院前より規則正しいくらいの生活です。詳しくはこの後)。

集中力が続かない

母は、レミニールを飲むのをやめた後、「集中力が続かないみたい」と心配して夫にそれを訴えていました。大好きなはずの野球中継を最後まで見ることができず、途中で寝てしまったりしたようです。

レミニールをやめた影響

認知症を治す薬というのは、まだ存在しないそうです。認知症の薬「レミニール」は、認知症の進行を抑える薬と言われており、脳内神経伝達物質に作用し、物忘れしにくくなるなどの効果をもらたすもの。薬の力を借りて頭を冴えさせることで、本人の、あるいは、介護者の負担を減らすことができるような効果を期待するものなのだそうです。

4ヵ月以上もの間、薬の力を借りて過ごしてきた父が、急にそれをやめたら、その反動で頭がぼんやりするんじゃないかな、ということはなんとなく想像がつきました。でも、薬なしのその状態に頭や体が徐々に慣れれば、それなりに落ち着いてくるかもしれないな、とも。父の場合には、デイサービスに行けるのがラッキーでした。レミニールをやめて、少しぼんやりしていた頭を、無理なく楽しくデイサービスで認知症予防してもらえたら・・。事実、父は、退院後2ヵ月もすると、かなり落ち着いてきました。まったく危うい感じではなくなりました。

退院から2ヵ月。レミニールをやめて5週間。最近の様子

退院から2か月。レミニールを飲まなくなってから1ヵ月超が過ぎた父の様子です。

お兄さんの写真に手を合わせる

父は、今では、毎日仏壇にろうそくをともし、私たち息子夫婦が送ったお兄さんの写真に手を合わせているそうです。よかったなと思いました。

母が優しくなった

そんな父に母は、最近言ったそうです。「毎日欠かさず手を合わせるなんて、お兄さんも、あっちでビックリしてるじゃない?」。慕っていたお兄さんが危篤だと聞き、気が狂わんばかりに・・いえ、本当に気が狂ってしまった父。その「お兄さんの死」について、両親が普通に会話ができるようになってよかったと思いました。

私は以前、母に「お父さんが、自分からおじさんの話をしてきたら、思い出話をしてみたらどうでしょう。一緒に悲しんだり、偲んだりすることが、何よりも慰めになるそうです」と手紙を書きました。「そんなことくらいで」と、父の悲しみを過小評価していた母。あの手紙、母に出してよかったな、お母さんに、私の気持ちちょっと届いたかな、と感じられ、うれしい出来事でした。

母の電話の様子もここにきて変わってきました。夫が電話をすると、堰を切ったように父の心配な言動のあれこれを話し続けていた母でしたが、天気の話とか、草花のこととか、以前の母が戻ってきました。母もまた、退院後の父との生活に慣れたのだと思います。介護される方も、その状態や生活に慣れるのに時間がかかるなら、介護する方も時間がかかる。そういうものなのだなと思いました。

スポンジはみがき

デイサービスとは、本当に至れり尽くせりのありがたいサービスで、父は最近、口腔ケアの方からアドバイスされたとかで、スポンジはみがきをしているそうです。歯のない父は、長く歯磨きなどしたことないし、必要ないと思っていましたが、そんな人用に柄の先がスポンジになっている歯ブラシがあるそうで。歯茎を磨くことは、口腔ケアに役立ち、肺炎などの病気も予防するのだそうです。

デイサービスでは、血圧も測ってくれているのだそうで、この一件で入院する前には、月に1度、高血圧の薬を内科のお医者さんにもらいに行く生活を20年近く続けていた父ですが、今はどこにも病院にかかっていないそうです。

入院前より規則正しい生活

父は今、週2回のデイサービスを楽しみに、生まれ育った小さな町で、介護保険サービスのお世話になりながら、穏やかに暮らしています。

夜は大好きな野球中継を見、1日3食、配食サービスから届けられるお弁当も残さず食べています。父は偏食がひどく、野菜を一切食べない人だったのだけれど、4ヵ月の入院中にそれがきれいに直って戻ってきました。入院食を何でも残さず食べてる父を見て、「退院後、お父さんに、何を食べさせればいいかわらない」と母が悩んでいたので、高齢者向け配食サービスの会社に昼食と夕食を届けてもらうように手配しました。今父は、人生で最もバランスのいい食事をしてる、それは確実です。

長年悩んでいた便秘が、これまた精神病院の入院中に治った父ですが、食生活がよくなったせいか、退院後もお通じ順調のようです。

夜もよく眠れているようです。以前は、朝起きる時間がまちまちの父でしたが、入院中の規則正しい生活の流れが、週2回のデイサービスの利用や、配食サービスの宅配が1日2回来ることなどによってなんとか維持され、いい生活リズムを作っているのかなと思ったりします。

これ以降の父の様子については、コチラで随時更新しています。


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