怒りっぽい親 子供のうつ、その実態 (2)

怒りっぽい親 子供のうつ、その実態 (2)

「母は怖い人でした」。そう語るこの人は、小学生高学年のとき、すでにうつだったと言います。 ...

「胃痛でした。何件も病院に行きましたが、特に問題は見当たらないと言われました」。子供だったこの人に、「うつ」という自覚はなかったそうです。

「今思えば、私はいつも憂でした。うつ状態だったと思います」。しかし、子供だったこの人が、母親に言えたのは「お腹が痛い」ただそれだけでした。

「ちょっとでも気に入らないと、すぐ怒る母でした」。病院に行ってもこれといって異常は見つからない・・「母は、そんな状況にもやっぱり苛立ってました」。この人は、おなかが痛いことも言わなくなったそうです。「私は、自分のことを母に話さなくなっていったと思います。母を怒らせないようにするには、だまっているのが一番だって、あの頃、悟ったんだと思います」。

胃痛、頭痛、憂な気分・・自立するまで、体調のよかったことはなかったと言います。 「私の救いは、早くに結婚したことでした」。実家を出て、それは嘘のように治りました。

「新居で過ごした最初の日のことが私は忘れられません。ものすごい解放感でした」。しかしその一方で、罪悪感も感じていたと言います。

「友達は結婚するとき、育ててくれてありがとうと親に言ったそうです。私はただただ親と離れられたことがうれしくてたまらない。私って最低の人間かも、とずっと思ってました」。

そんなこの人も、今は、その罪悪感からも解放されていますす。「母は、いわゆる毒親だと思います」。『毒親』という言葉に救われたと言います。「怒りっぽい母の、なんとも身勝手な感情の起伏に振り回され続けた子供時代でした。親に『育ててくれてありがとう』って言わないで悪かったな、なんて思うくらいなら、子供の頃の自分に『辛かったね。言葉にできなかったから、体に出たんだよね』って言ってあげようと思いました」。

自分で自分を癒すことを覚え、生きづらさから解放されたと言います。この人は、実家に帰らない限り、うつになることはもうないそうです。


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