「娘の旦那が嫌い」の対処法 (2)

「母は、娘を取られた、と15年間言い続けました」。そう語るこの人は、夫と自分の実家の板挟みに長く苦しみました。 ...

「母が、彼を嫌ってるのは知っていました」。実家に帰れば、彼や彼の実家が、いかにダメか、どこが間違ってるか、そんなことばかり言われたと言います。

「でも私は諦めませんでした。ここで私が実家に顔を出さなくなったら、彼は本当に『娘を取った悪いやつ』になってしまうと思いました」。嫌々実家に帰り、そんな母親の話を聞いてあげていたと言います。

「そして私は、うつ病になりました」。

強い挫折感と絶望感に襲われたと言います。「彼との結婚が間違えではなかったことは、10年もすれば、さすがの母もわかるだろうと、思っていました。しかし違いました。かえってひどくなるくらいでした」。頑張っても頑張っても、まったく成果の出ないことに15年間取り組み続け、バーンアウトしてしまった状態でした。

「親とも仲良くしながら、自分の家庭を築く。友達がみんなしていることが、私にはできませんでした」。自分に否があったのではないかと悩んだこともあったと言います。「でも、自分を責めるのはやめようと思いました。母は狭量な人だと思います。私には、実家か夫か、どちらかしか手に入らない。そうならば、迷いなく彼を選ぶ、と思いました」。

今は穏やかにこう言います。「母のことはもう終わったことです」。実家とは、完全に縁を切ったそうです。

「知人から聞きました。母は、娘に捨てられた、と言って回っているそうです。まぁ当たってるかな。私は、母の葬式に行く気さえもうないんだから」。そんなこの人を、誰が責められるでしょうか。すべては母親が自分で蒔いた種。子供の優しさにつけこんだ罰。

娘の旦那が気に入らない親。子供の人生の選択を尊重できない親。これが、その末路です。

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