毒親を英語で言うと? (2)

毒親を英語で言うと? (2)

たとえば、子供のことを心配するあまり子供から自由を奪っている親や、子供のことを愛するがあまり子供を束縛している親。これらは、子供のことを思うがゆえの態度であるために、虐待とは呼びにくい類のものです。しかし、長期的にそのような親と一緒にいることで、子供は、その人格形成や自我の発達に悪影響を受けます。 ...

親の何気ない言動・・そのひとつひとつの影響は小さくても、積もり積もった結果、子供の一生を左右するような大きなダメージになります。まるで毒を盛られ続けるかのように、親から日々小さなダメージを受け続けることで、子供は、取り返しのつかないような大きな傷を受けることになる・・『Toxic Parents』『毒親』という言葉は、そのような状態を見事に表している言葉だと言えます。

海外毒親事情

毒親」は、海外にもいるのでしょうか? 『Toxic Parents』(日本語訳版『毒になる親』)が、アメリカの心理学者の著書であることからもわかるように、これは、日本だけの問題ではありません。

しかも、この本に書かれている事例は、日本でよく聞かれる「毒親問題」と、そっくり同じようなものばかりなのです。

私がこの本を初めて読んだのは、随分前のことになりますが、驚いたのは、そこに書いてあった毒親の事例が、すべてアメリカでの話であったにも関わらず、自分の親と全く同じだったということです。

当時はまだ、自分の親が『毒親』であるとは確信していませんでしたが、出てくる事例がことごとく、自分の母親か父親のいずれかにピタリとあてはまり、私の生き辛さの原因はこれだったのかと気づくと同時に、「こういう親は、どこの国にもいるのだな」と、時代を問わず、国を問わず、避けては通れない人間の弱さや本質のようなものを突きつけられたような気がしました。

毒親からの回復

毒親について詳しくかかれた本、スーザン・フォワード著『Toxic Parents』には、日本語訳版『毒になる親』もあります。気になる方は、ぜひ一度ご覧になるといいと思います。

親が悩み、という状態は、孤独なものです。困っているときや苦しい立場にいるときに、「親だけは味方でいてくれるはずだ」と信じられる人は、気持ちを強く持てますが、毒親育ちの人は、その肝心な「親」が悩みがゆえに孤独になりがちなのです。自分のことをわかってくれる人が誰もいないような気分になったり、なんとかしようにも、親が「強敵」過ぎて、自分ひとりの力ではどうにもならないと途方に暮れてしまうことでしょう。

毒親育ちの人には、「味方」になってくれる何かが必要です。人に自分の話を聞いてもらうことも大きな力になりますが、毒親育ちの悩みは、毒親育ちの人にしかわからない、ということもあり、話せる人がいない、という人もいるでしょう。

そんなときには、「本」に味方になってもらうのでもいいのです。このような本の中から、自分と似た事例を見つけたら、「同じだ!」「やっぱり親が間違ってる」「私は何も悪くない」とパワーをもらってください! 

どんなに親に違和感を感じていても、そう感じているこちらが間違っているのではないか、という気にさせられるのも「毒親問題」です。「本にはこう書いてあるじゃないか! やっぱり私は悪くない。親が悪い!」。そう思えることが、毒親からの回復の第一歩になります。


参考
*1: Susan Forward 『Toxic Parents: Overcoming Their Hurtful Legacy and Reclaiming Your Life』

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