夫婦仲の悪い毒親。そんな家庭で育った子供の末路 (2)

夫婦仲の悪い毒親。そんな家庭で育った子供の末路 (2)

絞りだすようにそう言った私の言葉に、夫が唖然としていました。私は、気持ち悪さと落ち込みで、自分は頭がおかしくなってしまったのではないか、と思いました。 ...

数日間、私は落ち込み続けました。夫が心配してくれました。夫にポツリポツリと話をし、そしてやっと気づいたのです。私は自分の姿を、母から叱られる父の姿を重ね合わせてしまったのだと。「私は、母に叱られる父の姿を見て、こんなにも傷ついていたんだ」。自分の中にある心の闇に初めて気づいた瞬間でした。

私は無意識に、父のようにだけはなりたくない、と思って生きてきたのだと思います。「私はお母さんに叱られたくない。叱られてしまったら、私もお父さんと同じってことだ」。だから私は、家庭でも学校でも優等生でした。叱られないように叱られないように・・注意しながらいつも緊張していました。

その一方で、ちょっとでも間違ったり、批判されたり、異を唱えられたりしただけで落ち込んでしまうメンタルの弱い部分を持っていました。それが自分の家庭環境に起因したものだと気づいたとき、完璧だと思っていた母は、決して完璧ではなかったのだと初めて気づきました。

確かに父はさえない人でした。でも、カレンダーに×印までつけられて、子供の前で母から叱責されて、父はどんな気持ちだっただろうと思います。極端にのんびり屋の父と、極端に几帳面な母。自分が正しいと思ったら一歩も引かない母と、それに支配され続けた父。50年もの年月の中で、かみ合うことなく、平行線をたどり続けた夫婦だったのではないか、と思えてならなくなりました。

「私は、そんな家庭環境で育ってきたんだな・・」。

それに気づいて私は、前よりメンタルが少し強くなりました。「注意されたり、怒られたりすることは、人格否定じゃない。私のすべてがダメだ、って言われてるんじゃない」。そう自分に言い聞かせると気分が落ち着きます。

英語には『結婚とはダンスを踊るようなものだ』ということわざがあるそうです。私には、その意味がわかるような気がしてきました。ふたりで上手にダンスを踊るためには、手に手を取り合い、同じ音に耳を傾けながら足並みを揃えなくちゃいけない。リードすることもされることも、相手を踊りやすくする思いやりだって時には大事・・。

自分の心の闇に気づいて、自分は夫とどんな夫婦関係を築きたいのかもわかってきました。


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