【認知症父の入院8】もう精神病院には連れていかない!

【認知症父の入院8】もう精神病院には連れていかない!

せん妄を起こした老父。原因は「肉親の死」だった・・

これは、[認知症父の入院7] からの続きです。
夫はとてもとても悩んでいました。入院していた病院の担当医は、「退院後もS病院(地元唯一の精神科病院)に行くように」と母に言いました。何のために? 何の病気で? 肝心な部分の説明は何もせず。しかもその担当医は、患者本人である父に、退院後の通院の必要性を説明していません。父は、治って退院だと思い込んでいます。また、調べれば調べるほど、投薬情報や検査結果や・・いろいろな事実は、精神病院に通院しなければならないほど悪くないのではないかと示しているようにも思えました。

これまでの経緯

・12月3日。父、せん妄を起こして精神病院に医療保護入院 詳しくはコチラ
・2月19日(入院2ヵ月半)。地元の精神病院(S病院)に転院予定だったのが、突如「退院です」と言われる。 詳しくはコチラ
・2月末。要介護認定の結果が出るまで入院継続することに。 詳しくはコチラ
・3月25日。介護認定の結果は「要介護1」。この頃から、S病院に月1回通院するようにしきりに言われ始める。4月2日。退院。主治医から「S病院に行かないと困ったことになりますよ」と脅される。父の容体は落ち着いており、通院の必要性がわからない。 詳しくはコチラ
・退院後の独自調査。診療明細書の検査や投薬情報から父の容態がわかる。 詳しくはコチラ
・「急性一過性精神病性障害」についてネットで調べる。父のこの病気の原因は、「お兄さんの死」だったのではないかとわかる。 詳しくはコチラ
・認知症のテスト結果が判明する。「認知症の疑い」を示す数値だったものの、「急性一過性精神病性障害」を発症していた時期に検査されたものだと判明。父の様子からして、認知症を心配する必要ないのでは?という結論に達する。詳しくはコチラ

「3ヶ月間穏やかに過ごされていました」の文字

最終的に、私たち息子夫婦は、父を精神病院へ通院させなくてもいいんじゃないか、と思うに到りました。その決定打となったのは、皮肉にも、入院していた病院が書いてくれた紹介状(母が勝手に開けて読んでしまいました..)でした。 ...

紹介状には、ざっくり言うとこんなことが書かれていました。

「4ヵ月前、せん妄想状態で入院してきましたが、ここ3ヶ月は穏やかです。妻(母)が、退院を拒んでいましたが、ここにきて退院の承諾を得ることができたため退院となりました。今後のフォローをお願いします」

・・とのことでした。紹介状は、「急性一過性精神病性障害」の病名で出されており、私たちが心配した「認知症」では出されていませんでした。

父は回復している。太鼓判?!

「ここ3ヶ月穏やかに暮らせている」・・担当医がそう書いてるのです。退院前日に行われた母との初面談で、この担当医は「再発の恐れがある」と言いました。しかしその一方で紹介状では、3ヶ月間再発してない、と明言していることになります。病名は「急性一過性精神病性障害」。それはまさしく「一過性」。同じ病気に今後かからないとは言えないけれど、3ヶ月も落ち着いているのなら、再発を過度に心配する必要ないのでは?と思えます。

しかも、入院期間が4ヵ月もの長きに渡ってしまったのは、父の病状が悪いからではなく、妻(母)が夫の退院を拒んだから。そう書いてあります。それなら、担当医の目からみて、父には特段悪いところないということに思えます。

「今後のフォローをお願いします」のフォローが何を意味するのかは謎ですが、こんな検査とか、手術とか、投薬が必要ですとか、具体的な指示が書いてあるわけではない。「何かあったらよろしく」程度??と私には思えました。

父をもう精神病院へは連れて行かない。その決断

夫は母に、私たち夫婦が調べた「所見」を電話で伝えました。

「僕は、オヤジをS精神病院に連れて行かなくていいと思う。

診療明細書をすべてチェックしたけど、オヤジはここ3ヶ月、幻覚とか睡眠薬とか飲んでない。急性一過性精神病性障害は、若い人に多い病気で、失恋したとか、身近な人が亡くなったとか、リストラされたとか、そういうことがきっかけで起こる病気。オヤジはおじさん(父の兄)の危篤とか死にショック受けておかしくなっちゃった。でもお医者さんはそのこと知らないから『病院へ行け』ってことになっちゃってると思う。

過去に一度ああいうこと(ネズミがいると幻覚を見て暴れたこと)があったからといって、いつまでも、頭のおかしい人、みたいに扱うのはやめよう。オヤジも気分悪いと思う。僕はむしろ、精神病院に通院させられたら、オヤジ、そのことにショックを受けて、新たにおかしくなっちゃうんじゃないかとそっちを心配してる。

たとえ認知症の薬を飲んでも、1日中テレビばっか見てたんじゃボケる。オヤジをデイサービスに行かせよう。外に連れ出してもらって、人と話をしたり、体動かしたりして認知症予防させよう。オヤジにおかしな兆候が見られたら、そのときS病院にオヤジを連れていこう。紹介状持ってではなく、『こんな症状なんですけど』って普通にS病院に診てもらうのでいいと思う。」

夫の言っていることに、私もすべて同意でした。

最後まで信頼できなかったA病院

結果的に私たちは、入院していた病院の指示を守らず、「紹介所を持って、地元の精神病院へ月1回通院する」という指示を守りませんでした。それはよくないことなのだろうと思います。決して私たちも、安易な気持ちで決断したわけではないな、と思います。私も悩んだし、夫は、さらに悩み迷っていました。病院からの指示を破ることで、今後両親が、なにがしかの不利益を被ることがあると困るしな・・と言っていました。

ひとつだけ言えること。それは、私たちがこの病院を信頼に足ると感じていたら、その指示に従っただろうということです。退院間近になって突然「再発するかも」「精神病院に通院しろ」と言い出したその理由を明確にしてくれたなら、それに従ったかもしれない、ということです。(なぜそう言い出したのか、この理由については、退院後、次々と判明します。それは後程。)

母の反応

母は、退院時に担当医から「再発するかもしれません。S病院に行って、担当医を作っておかないと、後で困ったことになりますよ」と脅されたことが、かなり堪えたようで、退院後、日が経つにつれ弱気になり、父をS精神病院に連れて行きたがるようになっていました。父に特段おかしな様子が見られなくても、「連れていかないとなんだか心配」と母は言いだし、父のための通院なのか、母が安心感を得るための通院なのかわからない・・とふたりで頭を抱えました。

それでも「行かなくていいと思う」、いえ「行かない方がいい」と思ったのには、父に見えたある言葉や態度でした。父は明らかに、ひとり息子である夫に今回の入院騒動を知られたくないと思っているようでした。 [...]


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