子供の話を聞かない母親が原因のうつ病 (2)

子供の話を聞かない母親が原因のうつ病 (2)

私はいわゆる「察してちゃん」でした。何も言わなくても、相手に思っていることをして欲しいと望んでいて、その通りにならないと、イライラしたりしました。私は、自分のことをわかってもらおうとする、とか、自分の気持ちを相手に伝える、とか、そういうことがまったくできないまま大人になってしまったと思います。 ...

そんな私がうつ病になったのは、37歳のときでした。

27歳のとき、結婚することになり、彼を両親に紹介しました。母は、彼のことが気に入らないようでした。それでも私たちは結婚しました。母が気に入らなくても、それは私たちの関係に影響のあるものではないし、何よりも彼への誤解は、時間が経てば解消するだろうと思ったのです。

私は、実家に帰るたびに、彼の話をしました。いい人であること。頼りになること。しかし母は、彼を「情けない男」と決めつけていました。そんな彼のことを愛している私は、完全に「男にだまされてる」と、親戚に言いふらされたりもしました。

しかし私はそこから10年、諦めませんでした。どんなに彼や彼の実家のことを悪く言われても、耐えました。彼のいいところを伝えようとしました。誤解している点を修正しようともしました。それを言い過ぎて逆効果になってるかな、と途中から思い始め、言わないようにした時期もありありました。「どうしたら、悪い人じゃないとわかってもらえるだろうか」と悩み続けました。

しかし母は頑なでした。私は、疲れてしまったのだと思います。実家から帰った日の翌日、朝、起きられなくなりました。うつ病でした。

その日から、母との連絡をプッツリと断った私。母から、「事情説明」を求められました。私は、お母さんが原因でうつ病になっただなんて言いたくなかった。だから、黙っておきたかったのだけれど、言わないわけにいかなくなり言いました。「うつ病だ。彼のことをお母さんが悪く言うから、気が狂いそうになってる。もう悪く言わないで。お母さん」と言いました。

信じてもらえませんでした。ひどくやつれた顔の私を見て、夫のせいだということにされました。

私は、今、うつ病から回復し元気です。それは夫の言ったひと言がきっかけでした。「人からどう思われるかより、自分を信じること」。母は、私のことも、夫のことも、山のように誤解しているけれど、そんなことで自分を見失っちゃいけないな、と思いました。どう思われてもいいや、と思いました。それはなかば、諦めにも似た気持ちでした。やけくそでした。でも、気持ちが殺伐としているわりには、私のうつはどんどん改善されていきました。

私には結局のところ、母に似ているところもあって、人の話をあまり聞けてないかも、と思ったりします。最近私は、家庭でも、職場でも、人の話をちゃんと聞く、ということを心がけています。変な勘繰りをするのをやめ、その人の話を最後まで聞き、わからないことは、率直に「どういう意味?」「もう1回、説明してくれる?」と聞くようにしています。

そうしていると、気持ちが落ち着きます。自分に自信が持てます。母とは違う人間になれている気がします。母と似ているのは、血がつながっているからではなく、子供は親をお手本にして育つものだから、ただそれだけ。

人はいつからでも、なりたい自分になれるのだなと思いました。母に振り回される人生は、もうおしまいにしようと思います。


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