最悪。子供のものを勝手に捨てる母親 (2)

最悪。子供のものを勝手に捨てる母親 (2)

私は、母を反面教師に生きてきました。自分が家庭を持ったら、夫にも、子供にも、思いやりを忘れない人間でありたい、と思ってきました。しかし、何かを反面教師にして生きるということは難しい。「ああはなりたくない」という悪い見本はあっても、どうすればいいのかがわからない。何かを好きであり続けることは楽でも、何かを憎み続けることにはもの凄いエネルギーを要する。何気なく発した言葉が、母の言葉と同じで、「私も所詮、母と似たような人間なのか」と絶望的な気分になったことが何度もありました。 ...

しかし、結婚して10年、親を反面教師にしてきた自分の人生も、少しは実を結んだのかなと、思えるような出来事が最近ありました。

久しぶりに実家に帰ったときのこと。庭先に、たくさんの本がひもで縛られ無造作に積み上げられていました。母に「あの本、どうしたの?」と聞きました。「あれは、おじいちゃん(父の父親)の遺品。お父さん、おじいちゃんの家から読みもしない本、あんなにたくさん持って来ちゃって。もういい加減捨てなさいよって、お父さんを説得して、やっとその気にさせたのよ」。

返す言葉が見つかりませんでした。おじいちゃんが大好きだった父。おじいちゃんの愛した本を手元に置いておくことで父が癒されるのなら、捨てずに置いておけばいいのに、と思いました。父が気の毒でならなくなり、つくづく思いました。「私はこういう家庭で育ったんだな」。

人の気持ちのわからない母。思い入れとか、思い出とかに無頓着な母。自分のものさしでしか物事を測れない母。「お母さん、相変わらずだな」と思いました。私なら夫に「あなたが手元に置いておきたいなら、そうすればいいよ。場所取ったっていいじゃない!」と言ってあげるかな・・と思ったとき、私は「母とは違う人間になれているのだな」とホッとしました。結婚して10年、自分の家族と過ごしてきた日々の重さを実感しました。

母に捨てられた思い出の物たちのことを思うとき、物だけでなく、気持ちまで粗末に扱われていたようで、辛くさびしい気持ちになります。「夫や子供には、そんな思い絶対にさせない」。その強い気持ちが、私の中のインナーチャイルド(傷ついたままの子供の自分)を癒やしているんじゃないかな・・と思います。


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