経済的に子供を頼るダメ親 (2)

経済的に子供を頼るダメ親 (2)

それは、両親が年金暮らしになったときのこと。 ...

私は結婚し、両親とは別居しているのだけれど、年金暮らしになった両親は、私に露骨に小遣いを要求するようになりました。食事に行っても、全額私が払うのが当然のような雰囲気になりました。

そんなとき、両親は「また食事に来よう!」と上機嫌でした。でも私は、いい気分ではありませんでした。全額私が払わされ、お財布が痛いだけじゃない。子供の頃と同じ。憂な気分が抜けなくなり、胃痛と頭痛が治らなくなりました。

「ひょっとして・・」。あるとき私は気づきました。子供の頃から繰り返し言われていた「頼りにしてるぞ」とは、優しくしてくれとか、介護して欲しい、とかだけじゃなかったのかも。経済的にも「頼りにしてる」なのかも・・。

ぞっとしました。本気で困りました。はっきり言って私は、親の援助ができるほどいい暮らしをしていない。自分が生きることで精いっぱいです。親との付き合いにこんなに費用がかかるなら、付き合えないと思いました。

私はあるとき親に言いました。お小遣いはあげられない、と。そのとき言われた言葉が忘れられません。

「誰のお陰で大きくなったと思ってるんだ」。父はカンカンに怒りそう言いました。「お母さん、そんな子に育てた覚えないわ」。母からはこんこんと説教されました。父と母を目の前に、幼子のようにただただ怒られ続けました。長々としたお説教だったのだけれど、父と母の話を簡単に要約するなら、私にかけたお金は「投資」。多額の投資をしたのだから、その見返りが欲しい、ということでした。

私が甘え過ぎていたのだろうか、と思いました。お金をかけて育ててもらったのに、そのことを忘れていた自分は、かなり堕落した人間なのだろうか、と思いました。

恥をしのんで友人にこの話をしました。「それは毒親!」。友達のひと言に、救われました。「子育てに見返りを求めるのは、毒親なんだ・・」。気づいてみれば当たり前。でも私はそれに気づけませんでした。「洗脳されてるんだよ、毒親に」。友人が教えてくれました。

子供の頃から大嫌いだった「頼りにしてるぞ」のひと言。子供だった私は、自分が自覚していた以上に、その言葉の持つニュアンスを正確に感じ取っていたのかもしれません。見返りを要求されているような気がしたから、その言葉が嫌いだった。将来に不安を覚え、体調不良に悩まされた・・。

「ねぇ知ってる?本当の愛っていうのは、見返りを求めないものなの!」。夫に言いました。「当たり前!」夫が言いました。よかった、話の合う人で・・とホッとしました。夫と一緒にいると、心から安心できる理由がわかりました。

両親との付き合いは、ほどほどにしておくことにしました。


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